文学の根本部分の構造はすべて同じ

文章作品を作る上で人を惹きつける構造ってなんなのか?
それを紐解けば、文学ってどれも同じ構造の使いまわしということに気づきます。

はじめに


文章を作る上で人を惹きつける「構造」は文学であればどれも同じです。
  • 同一性(何かと何かが同じ)
  • 相違性(何かと何かが違う)
  • 共感性(自分と同じ)
  • 意外性(思っていたものと違う)
  • 合理的構造性(納得感がある)
  • 非合理的構造性(違和感がある)
以上の要素を作り出します。
一つの構造の中に、複数の要素を加えることもあります。
特に重要で必要なのは「合理的構造性」。(※文学全般に渡ってこの要素が使われます。これを作品作りに活かせる人ほど才能があり、これを使えない人の作品は、キャラの設定を入れ子構造にした起承転結の中で会話させて進展させているだけの「会話劇」であることが多いです。)
その構造で発生する「意味」や、文章を作品にしたときやパフォーマンスにしたときの見せ方、テーマ、ストーリー性などが違うだけです。

以下は根本部分の構造が同じです。
  • お笑いネタ(漫才・コント・漫談など)
  • 落語
  • 怪談話(怖い話)
  • 小説
  • ミステリ
  • ショートショート

その他もいろいろあると思います。

お笑いネタ
お笑いネタではその構造の「意味」に「くだらなさ」を発生させ、人前で披露するのであれば個性やパフォーマンス力などを必要とします。
お笑いネタは「違和感(納得せざるを得ない問題)」を発生させます。

落語
構造的には上記の「お笑いネタ」とまったく同じですが、落語は舞台環境やパフォーマンスの見せ方が違うのと、特に違うのは結末部分(落ち)を強調させます。
落語は「違和感(納得せざるを得ない問題)」を発生させます。

怪談話
ストーリー全体にわたって現実離れした「違和感」や、本能的・心理的作用で「違和感」を感じるさせることで「怖さ(不安感)」を発生させます。
結末に、現実離れした違和感や心理作用と同時に、何かと何かが同じだった「同一性」、思い込んでいたものとは違った「意外性」を入れつつ、「合理的構造性(納得感)」で完成させます。
面白くない怪談話は結末が「意外性」だけで構成されているので、「納得感」がなく微妙になります。
怪談話は「不安感(納得できる異様な状況・状態・キャラクター)」を発生させます。

ミステリ
ストーリーに「謎」と「理由(原因)」をセットにしたものを複数入れ、理由を明かしたときに「納得感」を作り出します。
結末には、思い込んでいた人物とは違っていた犯人という「意外性」や、誰が犯人かが判明した「喜び」を入れつつ、トリックの「合理的構造性(納得感)」で完成させます。
ミステリは「解放感(謎解きのストレスのあとに納得できる理屈・方法)」を発生させます。

小説
物事を別の何かに例える「比喩」が使われます。
別の何かに例えることで「同一性」と「違和感」を同時に出して読者に「複合的な要素」を与え、結果そこに「違和感」を上回る「納得感」が生まれることで文章表現(作品)に興味が沸きます。
「納得感」より「違和感」が大きければ、例え下手になります。
小説は「○○感(※展開に付随します)」を発生させます。

ショートショート
ショートショートではジャンルが何でもありなので、上記までの項目とほとんど一緒です。
しいて違いを上げるなら、中盤以降もしくはラストに「意外性(驚き)」を与えることを重視します。そういう意味では落語に近いのかもしれません。
ショートショートは「○○感(※展開に付随します)」を発生させます。

ショートショート


ショートショートは様々なジャンルを取り扱うので、「要素」がジャンルを超えて使いまわされていることに気づきます。

詩人


相田みつをさんや金子みすゞさんの作品は人間関係や人生においての考え方を「合理的構造性」を使って表現しているので「共感」が持たれやすい作品が多いです。
文章的には反復された心地良いリズムで、終盤で“ひねり”を入れて作られています。

歌詞


歌詞は心情描写や情景描写のみで構成されていることが多く、合理的構造性を持たせずに表現されることが多いので、歌詞だけで高く評価されることはありません。
歌詞はメロディーの心地良さによって大衆の興味を惹いた時に、付随した文章として価値が高められることで評価されます。
つまり、ヒット曲にならなければ、描写の羅列としてしか受け取られず、評価されることもなく埋もれてしまいます。
逆にヒット曲になり、その歌詞が持つ合理的構造性があれば曲の心地良さと相まって爆発的な人気につながります。

合理的構造性


文章(語句)が持っている特性を巧みに利用し、その因果関係や相互作用から納得感を作り出す方法。
納得感が高ければ高いほど大衆から高く評価されます。なるほどな~!って。

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