絵や文章で笑わせるフリップ芸の作り方

紙芝居風に絵や文章を描いた紙(フリップ)を「めくる芸」の作り方をまとめています。

必要な道具


  • 紙(一枚ずつ紙がばらける) or スケッチブック(リング状の留め金で紙の端が固定されている)
  • 下書きに使う筆記用具
  • 仕上げに使う黒ペン
  • カバー(ネタの紙の運搬時に、雨で濡れたり折り曲がらないよう覆うもの)

めくる時の紙による違い


紙(一枚ずつ紙がばらける)
  • 紙をめくるときに、指でずらせるのでつかみやすい
×
  • 一枚ずつがばらけるので混ざる恐れあり
  • めくり間違える恐れあり

スケッチブック(リング状の留め金で紙の端が固定されている)
  • リングで紙が固定されているので持ち運びやすい
  • めくった紙を本体の後ろに回したあと、横位置をそろえる必要がない
×
  • 紙を指で横にずらせないのでつかみにくい
  • 紙がリングで固定されているので途中に追加したいページがあっても差し込めない
  • 何度もめくるとリングを通す穴の付近がやぶれてくる

紙の持ち方


紙を手で持つ
  • 紙を置く台を持ち歩く必要がない
×
  • 胸元で紙を持つので、めくって出てきたページを芸人自身が確認しづらい

紙を台に固定して置く
  • めくって出てきた絵を芸人自身が横から覗き込みやすい
  • 何も持たないので、芸人自身のアクションなどを付けられる
×
  • 紙を置く台を持ち歩く必要あり

めくった紙の扱い


紙をめくったら後ろに回す
  • スライドしてめくるので観客の視点が安定する
×
  • めくった紙を本体の後ろに回すときに、そろえるのに時間をとられる

紙をめくったら下に捨てる(箱に入れても良い)
  • めくったあとに本体の横位置を整える必要がない
×
  • めくって捨てる紙を観客が視線で追ってしまう恐れあり
  • 箱の中で紙が混ざる(折れる恐れあり)
  • ※きっちり箱に入れないと床に落ちる
  • ※箱を持ち運ぶ必要あり

コツ



線は太目に描いたほうが良いです。
線が細いとうしろのほうに座っている観客から見づらいです。

文字ネタ
文字ネタはパソコンでプリントアウトしたほうが読みやすいです。ただし費用がかかります。

持つ位置
紙を持つときにはできるだけ絵に指がかぶさらないようにしましょう。

光沢なし
紙の表面がツヤがあると照明の光を反射し観客から見づらいです。
光沢なしの紙を選びましょう。

紙質
やわらかい紙は値段が安いけどペラペラで、固い紙は高いけど固いです。
持っているときに紙の自重で折れ曲がることを考えれば固い紙のほうが良いですが値段が高くつきます。

距離間
大きな部屋でネタを行うとうしろの観客から見えません。
事前に観客人数の調整をしておくか、部屋の大きさを選びましょう。

照明
ネタを行うときに紙の角度や照明の量・向きなどによっては観客から紙が見づらいです。
事前に観客席のあらゆる角度から見えやすいか確認しておきましょう。

絵のうまさ
絵は上手いほどネタが面白くなりやすいです。

ネタのタイプ


ボケ
フリップに絵や文章が描かれていて、これがボケに当たります。
フリップをめくり新しいフリップ(ボケ)が現れ、そこにツッコミを入れたり、かぶせて笑いを誘います。
つまり、フリップがボケ担当になり、芸人自身はツッコミ担当か、かぶせるボケ担当になります。
フリップだけでも面白さはあるので、一旦フリップだけで笑いを誘い、その後芸人が言葉や行動でツッコミやボケをかぶせる形で再度笑いを誘いかけます。

文章(フリ)
フリップに文章が書かれていて、これがフリに当たります。
このフリップを読み上げることにより、フリを作り出し、この後に芸人自身がボケます。
つまり、フリップがフリ担当になり、芸人自身はボケ担当になります。
フリップにはお題が書かれているだけなので、当然フリップの文章自体に面白さはありません。

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ネタの構造


フリ ≫ ボケ
  1. ネタの説明
  2. フリとなる紙を見せる
  3. フリとなった紙の説明をする
  4. 読み上げながらボケとなる紙を見せる
  5. ボケの説明(ツッコミやボケのかぶせ)

ボケ
  1. ネタの説明
  2. 読み上げながらボケとなる紙を見せる
  3. ボケの説明(ツッコミやボケのかぶせ)

フリ(ボケ)
  1. ネタの説明
  2. フリ(場合によってはボケに近いフリ)となる紙を見せる
  3. フリの説明
  4. ボケる(場合によってはツッコミに近いボケ)
  5. ボケの説明

「フリ ≫ ボケ」「ボケ」「フリ(ボケ)」ともに不必要な「説明」の部分を省いてもかまいません。
説明を省くと淡々とネタを進行している印象がしますが、それはそれでネタの個性につながります。
ネタの中盤から終盤にかけて説明を省略して畳みかけるようにボケて笑いを誘うといいでしょう。
また、ボケとなる紙を見せる前に、「それがこちら」というような引き込むようなセリフを入れてもかまいません。

テクニック


戻す
一旦見せた紙(ボケた絵)を再び戻して再度笑いを誘う。

天丼
一度見せた紙(ボケた絵)をあとからもう一度全く同じ絵を出す。
※同じ紙を出すのではなく同じ絵を描いた紙を出す。

派生ネタ


紙以外の道具で絵や文字で表現するネタをされる芸人さん一覧。
※マネするとパクリと言われる可能性が高いので要注意。

iPad
アキラボーイさんはデジタル端末の「iPad」を使ってネタをされています。
映像のキャラクター自体がもう一人の芸人みたいな役割を果たしています。
持ち運びができるのでどこでも行えます。

大型スクリーン
陣内智則さんは「大型スクリーン」を使ってネタをされています。
あるあるな映像を少し変化させてボケさせ、そこに陣内さんがツッコミを入れています。
大きなスクリーンを必要とするので機材を扱える場所でしかネタができません。

ホワイトボード
厚切りジェイソンさんは「ホワイトボード」を使ってネタをされています。
ホワイトボードにその場で直接ペンで描き込んでネタをされています。
ホワイトボードを用意する必要があるので場所が限定されます。

フリップネタの注意点


人の顔には肖像権、何かの作品には著作権という法律があります。
フリップネタに人の顔や何かの作品を使用すると、顔なら本人、作品なら製作者から訴えられる恐れがあります。
(※団体に所属しているのなら、その団体が動いて訴えることが多いです。
タレントの画像を使ったのなら、まず肖像権、次にその画像が掲載されている雑誌やサイトがあるのなら著作権が発生します。
アニメなら制作会社、漫画なら出版社や漫画家から著作権の侵害で訴えられる恐れがあります。

「親告罪」なので本人(+その所属団体)が訴えない限り、警察は動きません。
動画共有サイト『YouTube』にアニメやドラマの動画が製作者の許可なくアップロードされていますが、製作者から訴えがない限り放置されています。

有名人の顔を使うのなら絵にする(※モノマネ番組でイラスト化されてますよね)、作品なら自分でマネて描いて画力を落として大目に見てもらう(※パロディというグレーゾーンにしてしまう※とはいっても一応違法)などの方法があります。

ただし肖像権や著作権に対して厳しい対応をする会社もあるので気を付けましょう。
特に国際的に知名度のある外国のキャラクターは権利関係に厳しい措置をします。
(子供向けの)作品のイメージを著しく損なう内容も危ないです。
よほど誰かの顔や作品で荒稼ぎしているイメージや芸人・ネタの印象が悪い、特定の人物や作品を専門としている、もしくは権利を無視したネタが多いなどがない限り、訴えられる可能性は低いと思います(※可能性が「低い」のであって「ない」わけではありません。誰かが権利者に通報することもあります)。
商品化・有料放送化、ネタで荒稼ぎしている、警告を無視して使用し続けている、など悪質性がない限り、裁判で損害賠償請求をするのが面倒だったり、警察に逮捕させて人生を終わらせるのには酷だということで、話し合い(示談)で解決して終わると思います。

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