ストーリー制作にも活かせる主人公の作り方

主人公の人間性はもとよりストーリーを考えるときに役に立つ設定を紹介します。

人間性



真面目
常に一般的・常識的な発言・行動をとる(※ただし常識というのはストーリーに登場する環境設定に依存するので、主人公が存在する世界や居住区において何が一般的で、何が常識かは周囲の価値観に左右される)。
真面目がゆえに堅苦しい考え方や行動から周囲に心配・迷惑を掛けてしまう。
時にはギャップとして、冗談発言やお茶目な行動をして周囲(読者)を驚かせる(なごませる・笑わせる)。
  • やさしさ(人を助ける、自己犠牲)
  • 正義感(勧善懲悪 or 悪人さえも助ける)

主人公が真面目だと面白みに欠けるので、18歳以下の学生読者だと退屈に感じてしまう恐れがあります。その場合は周囲にお調子者キャラを登場させてバランスを取ります。
※実直さが求められる社会人(青年誌)の主人公で多く使われるキャラ設定。

知的
状況や状態を分析、解決、先読み、罠を仕掛けたりする。
時にはギャップとして単純な何かが不得意っだったりして周囲(読者)を驚かす(※ストーリーの主要な部分以外の場面で)。
  • 分析(物事について考える・説明する)
  • 解決(思考力によって問題解決)
  • 先読み(先の事まで計算する)
  • 罠(誰も気付かないような仕掛けを作る)

「謎解き」的な展開にできます。
最初に、誰か(主人公もしくは周囲のキャラ)に謎に気づかせます。
次に、その謎の意味を探り始めることで、読者も謎めいた展開から謎の理由を知りたくなります。
最後に謎を解くことで、納得感から面白み・凄みが生まれます。
主人公が知的だと強すぎるので、勝ちすぎて退屈に感じてしまう恐れがあります。その場合は周囲に足手まといキャラを登場させてバランスを取ります。
※頭脳ゲーム的な作品の主人公で多く使われるキャラ設定。

天然
緊張感がなくマイペース。
時にはギャップとして、真剣さや知的な発言・行動をとって周囲(読者)を驚かす(が、結果的には元の天然な展開でストーリーにオチがつく)(※以降の項目も同様)。
  • 呑気(周囲の真剣さや緊張感をよそに平常の会話・行動をする)

ちなみに、「緊張と緩和」によるコメディ展開にできます。
周囲の人物が緊張しているのをよそに、緊張感がないことでツッコミを入れられる展開にできます(※周囲のキャラクターがツッコミを入れないことで、代わりに読者が心理的にツッコミを入れます)。
また、ストーリーの山場までに天然キャラを冷静に振る舞わせることで、緊張感を作り出し盛り上がりを作り出せます。
つまり、ストーリーが本格化するまでに緊張感を高めた状態になっているとギャップが生まれず盛り上がりにくいので、日常的な人間性を「天然」にすることでストーリーの序盤は「平常心」、ストーリーの中盤以降は「激情」というふうに振り幅を持たせることができます。
主人公が天然だと展開がコメディにズレすぎる恐れがあります。その場合は周囲に真面目なキャラを登場させてバランスを取ります。
バトル系作品(※18歳以下向け)やコメディ作品の主人公で多く使われるキャラ設定。

ドジ
何かがうまくいかないことによりトラブルが発生する。
  • 失敗(うまくいかず悪いことが起こる)
  • 早とちり(先走った勝手な思い込みにより悪いことが起こる)
  • 勘違い(意味の取り違えにより悪いことが起こる)

一時的な面白さを作り出す、もしくはストーリーの一連に関わる問題の発生につなげる。
ストーリーの一連に関わらせるのなら、起承転結をつけ、「転」で良い展開を起こし「結」で悪い展開を起こしてオチを付ける。
主人公がドジだと展開の意味が伝わりづらい恐れがあります。その場合は周囲に真面目なキャラを登場させてバランスを取ります。
コメディ系作品の主人公で多く使われるキャラ設定であることが多い。

馬鹿
故意におかしな発言・行動をとる。
  • 問題発言・行動(自損的・利己的・皮肉的・加害的な発言・行動を起こす)
  • スケベ(性的な発言・行動を起こす)

主人公が馬鹿だと展開の意味が伝わりづらい恐れがあります。その場合は周囲に真面目なキャラを登場させてバランスを取ります。
ギャグ系作品の主人公で多く使われる設定であることが多い。

ダーク
悪い印象の発言・行動をとる。
  • 利己的(他人が損・自分は得)
  • 私欲(金・性・地位・名誉などを欲する)

完全に悪であれば敵側になってしまうので、結果的には自分勝手だけど善行になっているようにする。
主人公がダークだと主人公が悪になりすぎる恐れがあります。その場合は周囲に真面目なキャラを登場させてバランスを取ります。


イメージカラー


キャラクターを象徴する「色」の設定。
3原色(赤・青・黄)もしくはそれらに準ずる近似色(例: 桃、緑、橙※オレンジ)。
※カラフルで分かりやすいキャラクター性を好む中学生以下を対象とした(子供向け)作品で使われることが多い。
差し色(※一部分に違う色を入れて主の色を際立たせる)を入れることもあり。


力強さ。
※赤色は動物の本能的に「興奮する印象」を与えます。
※肉体・迫力を重視した作品に向く。
例: ドラゴンボール/孫悟空(胴着)、スラムダンク/桜木花道(頭髪、ユニフォーム)


賢さ。
※青色は自然界的に「冷静な印象」を与えます。
※心理・頭脳を重視した作品に向く。
例: テニスの王子様(ユニフォーム)、名探偵コナン/江戸川コナン(ジャケット)


元気良さ。
※黄色は自然界的に「明るい印象」を与えます。
※性格・明るさを強調したい場合に向く。
例: NARUTO/ナルト(頭髪、胴着)、BLEACH/黒崎一護(頭髪)

複合
例: ワンピース/ルフィ(赤・青・黄)

資産


貧乏
平家(1階のみ)や連棟(隣家と結合)の家に住む。※連棟にすると主人公の活動拠点が読者に伝わりづらい。
もしくはアパート。※住人同士で盛り上がる作品であれば、主人公が活動拠点としてアパートのどの部屋に住んでいるかは問われない。
貧乏で落ちぶれていても元気さはゆるぎないコメディ作品やギャグ作品向け。もしくはリアルな生活感を出す青年作品向け。

中流
一般的な作品では一戸建てに住む。
もしくはマンション。

金持ち
大豪邸に住む。
(王族や上流階級の血統主義的な作品や親子不和作品向け。)
※読者視点では憧れるような身分でも「金持ちもつらいよね」という悲哀が込められる。

能力


普通
普通の人間。

天才
頭が賢い人間。
謎解き系の作品に多い。
例: デスノート、ライアーゲーム

普通+特殊能力
普通の人間が何かしらの力を持っていて・手に入れて超人(外見は人間でも特殊能力を持つ)もしくは異形のキャラクター(外見が特殊)になれる。
敵と戦う系の作品に多い。
例: 悪魔くん、デビルマン、サイコメトラーEIJI

普通×異色
一方が普通の人間で、もう一方が変わっている。
普通のほうが異色に振り回されるコメディ作品に多い。
例: うまるちゃん、ストップ!! ひばりくん!

普通×特殊
一方が普通の人間で、もう一方が超人もしくは異形のキャラクター。
普通のほうが特殊のほうに助けられるコメディ作品に多い。
例: ドラえもん、オバケのQ太郎、ド根性ガエル、侵略!イカ娘

成長性


努力家
主人公が勉強・練習(修行)などをすることで成長する。
努力する姿をえがくことによって読者に感情移入をさせる。
成長の前後差を劇的に変え、逆転劇につなげると読者が喜ぶ。
ただし成長性が作品の中の表現において限界に達するとストーリーを作るのが難しくなる。

天才肌
主人公がたぐいまれな思考力や身体能力を持って他を圧倒する。
能力を発揮することによって読者に感情移入させる。
納得感のある理論やスーパープレイを魅せると読者が喜ぶ。
ただし理屈っぽくなりやすく、難解な表現に陥りやすい。

男女



ハーレム
男子が一人に対して女子の複数人に囲まれている。
男子向け(ラブ)コメディ作品に多い。
例: ラブひな、ああっ女神さまっ

逆ハーレム
女子が一人に対して男子の複数人に囲まれている。
女子向け(ラブ)コメディ作品に多い。
例: 花ざかりの君たちへ、花より男子

能力の発揮の仕方例


脱衣
例: 北斗の拳
脱(力を込めると筋肉が肥大して上着がやぶけ、本領発揮)
パワーアップシーン(起承転結の転、敵を倒す)に使っている。
※本気を出してパワーアップする。
上半身脱衣後に「筋肉量=強さ」という容姿でメリハリを利かせる。

脱具
例: 地獄先生ぬ~べ~
脱(片手の手袋を外すと鬼の手が現れ、体に封印されている特殊な能力を発揮)
パワーアップシーン(起承転結の転、敵を倒すなど)に使っている。
※封印が解かれて超人化する。
片手脱具後に隠された体の一部が異形という容姿でメリハリを利かせる。

脱具+別ファッション
例: 三つ目がとおる
脱(ひたいの絆創膏が取れると、第三の目が現れて特殊な能力を発揮)、ファッションの変化(上着をマントのように羽織る)、人間性の変化(悪になる)
本領発揮シーン(起承転結の転、敵を倒すなど)に使っている。
※封印が解かれて超人化するうえ、人格も変化する。
真面目な印象から強気なファッション・性格になることでメリハリを利かせる。

別ファッションに変身
例: セーラームーン、聖闘士星矢、パーマン
コスチュームが変化(ファッションが変化し、能力が格段に上がる)
パワーアップシーン(起承転結の転、敵を倒すなど)に使っている。
※(変身シーン後に)コスチュームが変化して超人化する。
普段着から戦闘コスチュームになることでファッションにメリハリを利かせる。

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部分変化
例: ダイの大冒険
体の変化(怒りによって額に紋章が現れて能力が格段に上がる)、人間性の変化(最初は強気になる※のちに正常状態)
パワーアップシーン(最初は起承転結の転※のちに通常利用、敵を倒す)に使っている。
※封印が解かれて超人化するうえ、人格も変化する。
真面目な印象から強気なファッション・性格になることでメリハリを利かせる。

部分異形に変身
例: ドラゴンボール(※最初からの演出ではない)、うしおととら
体の変化(怒りによって特殊な状態に目覚めると、髪型、髪色、目つきなどが変化し能力が格段に上がる)、人間性の変化(最初は強気になる※のちに正常状態)
パワーアップシーン(最初は起承転結の転※のちに通常利用、敵を倒す)に使っている。
※(潜在していた)能力が覚醒して部分的に異形態になってパワーアップするうえ、人格も変化する。
普段の印象から強気な容姿・性格になることでメリハリを利かせる。

全身異形に変身
例: デビルマン、妖怪人間ベム
体の変化(容姿が変化し能力が格段に上がる)
パワーアップシーン(起承転結の転、敵を倒すなど)に使っている。
※変身することでパワーアップする。
通常の人間の姿から全身が異形になることで容姿にメリハリを利かせる。

異形と同伴
例: シャーマンキング、ソウルイーター
協力(個人に合わせた別のキャラクターと常に行動している)
※別の異形態が現れて戦ってくれる。別のキャラクターとキャラと会話できる。
別のキャラクターとは常に一緒にいる(※作品による)。

異形を召還
例: ジョジョの奇妙な冒険、遊戯王
召還(個人に合わせた別のキャラクターが召還される)
※別の異形態が現れて戦ってくれる。別のキャラクターとは会話しない。
別のキャラクターとは戦闘時のみ一緒にいる。

異形に搭乗
例: エヴァンゲリオン
乗員(個人に合わせた別のキャラクターに乗り込む)。
※別の異形態が現れて操作することで戦ってくれる。別のキャラクターとは会話しない。
別のキャラクターとは戦闘時や基地のみ一緒にいる(※「召還」して「搭乗」する作品もあり)。

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