覚えておきたい面白いストーリーの作り方

ストーリーに一工夫入れるだけで見る人をひきつけられます。
その技をいろいろ紹介します。


展開編


逃走・追跡
何から逃げる? or 何を追う?
どうやって?

  • 生物(人間、モンスターなど)
  • 生物以外(ロボット、自然災害など)
  • 乗り物(自転車、バイク、車、タクシー、バス、列車、ヘリ、飛行機など)

  • 動きが速いほど危険性がありスリルが増します。
  • 逃げづらい状態ほど危険性がありスリルが増します。
  • 行く手を邪魔する何かがあるほど、もどかしさがありスリルが増します。
  • 追いつきそうで追いつけないほど、もどかしさがありスリルが増します。
  • 追いつかれた時のリスクが大きいほど危険性がありスリルが増します。

もう少しで追いつかれそう or もう少しで追いつけそうな展開を起こしましょう。
また、一旦捕まえるも逃げられる(惜しい) or 逃げる(危ない)展開を起こしましょう。
例: 祭りが行われている繁華街で、人混みをかきわけながら逃走する犯人と追跡する刑事

侵入・脱出
どこに入る? or どこから出る?
どうやって?

  • 危険性が高い場所ほど緊張感があります。
  • 難易度が高い場所ほど緊張感があります。

危険性・難易度が高いことを示す説明(セリフ or 描写)を入れましょう。
また、途中で見つかる(警備増強) or 見つける(緊急事態)展開を起こしましょう。
例: 「あの建物に入ったら最後、生きて帰って来た者は誰一人もおらぬ。それでも行くと言うのか?」

拉致・奪還
誰を連れ去る? or 誰を奪い返す? (潜伏? or 探索?)
どうやって?

  • 危険性が高い状況ほど緊張感があります。
  • 難易度が高い状況ほど緊張感があります。
  • 重要度が高い人ほど緊張感があります。

危険性・難易度・重要度が高いことを示す説明(セリフ or 描写)を入れましょう。
また、途中で失敗しかける(相手に取り返されそうになる・一旦取り返せる)展開を起こしましょう。
例: 「あの何百という護衛の中からどうやって王女を連れ去るんだ?」

取得・遺失
何を手に入れる? or 何を失う?(何を奪われる? or 何を奪い返す?)
どうやって?

  • 危険性が高い状況ほど緊張感があります。
  • 難易度が高い状況ほど緊張感があります。
  • 重要度の高い物ほど緊張感が増します。

危険性・難易度・重要度が高いことを示す説明(セリフ or 描写)を入れましょう。
また、途中で失敗しかける(相手に取り返されそうになる・一旦取り返される)展開を起こしましょう。
例: 「とほほ…。よりによってこの世に一つしかないマスターキーを失うとは……」

出会い・別れ
誰と出会う? or 誰と別れる?(誰が仲間入り? or 誰が裏切り?)(結束? or 反発?)(生還・復活、離別・死別)

どういう理由で?
どうやって?

  • キャラクーに魅力があるほど感情移入されます。
  • キャラクーのイメージとは真逆の行動を起こすと意外性があって盛り上がります。

キャラクターに興味を持ってもらう展開を起こしましょう。キャラクターのイメージを裏切る展開を起こしましょう。
決定的なセリフや描写を入れましょう。
例: 「誰がお前の仲間になると言った?『運ぶ』とは言ったが、『仲間になる』とは一言も言ってないぜ」

感情移入
どうやってキャラクターに感情移入させる?
誰しも現実的に起こり得る問題を直接的な展開か間接的な展開で表現しましょう。

  • 達成(苦難を乗り超える)
  • 挫折(苦難に負ける)
  • 孤独(独りになる)
  • もどかしさ(思い通りにならない)
  • 葛藤(迷う選択肢)
  • 犠牲(身代わりになる)
  • 別れ(重要な人との別れ)
  • 死別(重要な人の死)


良い状況と悪い状況との価値の差を強調させましょう。
例: 「お別れを言いに来たつもりだった。…けど、まだ生きてるって信じてるからさよならは言わない」

緊張感
どうやって緊張感を高める?
生命・肉体・精神・財産・価値などにおいて、良い展開と悪い展開の差を強調する展開を起こしましょう。

  • 集中(失敗すると問題発生)
  • 狙う or 狙われる(成功の結果によって損得の発生)
  • 実行 or 阻止(計画通り・計画失敗になると問題発生)
  • ダメージの危険性(肉体 or 精神 or 地位や財産へのダメージ)
  • 弱点がある(狙われると危険性大)
  • 強敵が現れる(身の危険 or 敗北)
  • 高所(落ちるとダメージ or 損失)
  • 潜伏(見つかると問題発生)
  • 秘密(バレると問題発生)
  • 約束・条件・ルール(守れないと問題発生)
  • カウントダウン(時間が進むにつれ or 定刻になると問題発生)

問題を回避するのが難しそうだと示す説明(セリフ or 描写)を入れましょう。
例: 最後の決戦に、足場が不安定な建設中のビルの屋上で戦う

戦い
何を使って戦う?
良い展開と悪い展開の逆転を強調する展開を起こしましょう。

  • 肉体(殴る・蹴るなど)
  • 武器(銃・刀など)
  • 魔法などエネルギー体
  • 道具(スポーツ・遊戯)
  • 乗り物(チェイス・レース)
  • 言葉・頭脳(論戦・心理戦)

あと少しで負けそうな絶体絶命 or 圧倒的な強さを見せる展開を起こしましょう。
例: 銃弾を受けた片方の足を引きずりながら、敵と戦う

攻撃・救助
誰を攻撃? or 誰を救助?(攻める? or 守る?)
どうやって?
良い展開と悪い展開の逆転を強調する展開を起こしましょう。

あと少しで倒せそう(救助できそう) or もう少しで倒されそう(救助できなさそう)な展開を起こしましょう。
例: どんな攻撃にも涼しい顔をしていた敵の足が一瞬ぐらついた

敵・ライバル
どんな敵・ライバルと戦う?
完全な悪(情け無用の極悪)、中立的な悪(第三勢力的な立場で敵・主人公側どちらにも付く)、改心する悪(悪人のち善人)、良心的な悪(敵側だが良心的)、ライバル(お互い認め合った宿敵)、悪堕ち(善人側から悪人へ)、同士討ち(味方同士で戦う)

  • 人間(一人・グループ・組織)
  • 人間以外の知的生命体(人間同様の知性を持っている)
  • 本能だけで行動する生命体(例えば、ゾンビのような知性はないが目標に向かって行動する)

ボス&サブボス、グループ&一人、(改心して)味方になる、裏切って敵になるなど、いろいろな敵を登場させましょう。
例: 凶悪な敵グループの中に、一人だけ紳士的な行動(中立的な立場)をとるキャラを入れる

どういった目的を持っている?
  • ライバル視(優劣※例: 大会で優勝する)
  • 恨み(仕返し※例: 過去、人間にひどい仕打ちを受けた)
  • 支配欲(実権※例: 世界を自分の意のままに操りたい)
  • 屈折した思想(こだわり※例: 人間の数が多すぎた)

キャラクター編


どんなキャラクターを登場させる?
  • 性格(考え方の特徴)
  • 長所・短所(良いところ & 悪いところ)
  • 言葉遣い(& 口癖)
  • ルックス(顔立ち・体型・髪型・ファッション・持ち物)
  • 人間関係(他のキャラクターとの関係)
  • 役割(どういう役回りなのか?)
  • 見せ場(活躍するシーン・ピンチに陥るシーン)
  • 目的(何がしたいのか?)


他のキャラクターと対照的にしつつ、個性のあるキャラクターを登場させましょう。
例: 知的でなにかと説明するキャラクターを登場させ、状況説明をさせることで読者に現状が把握しやすいようにする。
キャラ桃太郎キジ
性格熱血明朗短気冷静
良・悪仲間思い仲裁役自分勝手計算高い
役割万能(刀)力(牙)俊敏(爪)頭脳(くちばし)
目的鬼退治団子目当て団子目当て団子目当て


善人・主人公、ライバル、悪人・敵など三者三様のキャラクター像も。
ただしダークヒーローや敵(ライバル)側に善人っぽいキャラクターがいるなど、組み合わせ方は自由です。
性格まじめ高慢卑怯
心情やさしさ哀れみ憎しみ
行動努力家天才肌不正
行為善意悪意無関心
仲間友情敵対心裏切り
集団協力単独反乱
関係性自己犠牲非情利己的
未来希望野望欲望

ストーリー編


ジャンル
どんなストーリー展開にする?
(BE = バッドエンド(悪い結末)なラストの場合)
  • 友情・恋愛・家族愛
    例: 誰かが問題を抱えている or 問題な人物が登場し、問題に立ち向かいながら最終的には仲良くなる(※BE: 仲良くなるが、何か悪い展開を向かえる)
  • アクション(戦闘・格闘・スポーツ)
    例: 敵 or ライバルが登場し、弱い主人公が特訓の末 最終的には相手を倒す or 強い主人公が戦っていき最終的にはボロボロになりながらも相手を倒す(BE: 敵を倒すが、誰かが死ぬ)
  • コメディー(お笑い)
    例: たくさんの個性的なキャラクターが登場し、問題に立ち向かいながら最終的には問題を解決する
  • ミステリー(推理)
    例: 謎(事件)が発生し、読者(観客)が頭をひねれば分かる謎を解いたあとにさらに問題が発生し、読者が頭をひねっても絶対に分からない合理的な謎を解く
  • ファンタジー(空想・架空)
    例: 他のジャンルの要素を使いつつ、空想・架空に仕上げる
  • パニック(混乱な状況)
    例: 世の中(or ある地域)がパニックになる問題が発生し、最終的には問題を解決する(※BE: 問題が解決するが、何か悪い展開を向かえる)
  • ホラー(怖い)
    例: モンスターが登場し、直接戦いながら or 真相を調べながら最終的にはモンスターを倒すが、まだ続く(生きている)かのように終わる
  • バイオレンス(暴力表現)
    例: 「アクション」のジャンルに過激なシーン(暴力表現)を入れる
  • エロス(やらしい)
    例: 「友情・恋愛・家族愛」ジャンルにエロスなシーン(やらしい表現)を入れる
  • ドキュメンタリー(実際に起こった話)
    例: 実際に起こった話を使いつつ、他のジャンルを使って仕上げる

読者(観客)のターゲットに合わせてジャンルを選択しましょう。
例: 過去にタイムスリップして歴史上の戦いに参加し、主人公の名前は歴史に一切残らないが活躍する

世界観
どんな世界にする?
  • 昔 or 現代 or 近未来 or 架空世界
  • 現実 or ファンタジー(SF) or 混合
  • フィクション or ノンフィクション or 混合

子供ほど非現実的なストーリーを好み、年齢が上がるほど現実的なストーリーを好みます。
例: 子供向けにアドベンチャー&アクション、大人向きにノンフィクション&シリアス

主人公の目的に立ちふさがる問題
主人公はどんな問題に直面する?
  • 敵(強い・悪影響)
  • 人間関係(仲良くなれない・一緒にいられない)
  • 能力(弱い・習得できていない)
  • 条件(テスト・競技・ノルマ・命令)
  • 病気(治癒が難しい・死が不可避)


問題を回避するのが難しい・突然に問題が発生する(※伏線は張っておく)ような説明(セリフ or 描写)を入れましょう。
例: 「あと一年の命か…。卒業までは生きていたいな…」

敵(ライバル)の目的 or ハードルに関わる問題
敵 or ハードル(主人公が立ち向かう問題)はどんな問題を起こす?
  • 欲(権力、金、性、エネルギー、希少品、高級品)
  • 復讐(何かの仕返し)
  • 歪んだ正義感(善として悪を犯す)
  • 唯一主義(同じ価値は二つはいらない)
  • 至上主義(ナンバーワンを目指す・優れている地位・価値を目指す)
  • 悪影響(身勝手など)
  • 犯罪(窃盗など)
  • 環境問題(資源の独占・破壊など)
  • 社会問題(差別・侵略・戦争など)
  • 思想(宗教・政治など)
  • 病気(進行・感染)
  • 別離(別れ・死別)

敵の目的 or ハードルに現実的・世界的な問題の意味を含ませて、リアリティーを出しましょう。
例: 「お金をいくら積まれたって、わたしたちの街は絶対に渡さないんだからっ!!」

展開の起伏
物語にメリハリを出すには?
  • 良い or 悪い
  • 静 or 動
  • 緊張感(シリアス) or 緩和(ユーモア)
  • 圧迫感(狭い) or 解放感(広い)、屋内 or 屋外
  • 明るい(晴れ、昼) or 暗い(雨、夜)

メリハリの利いた展開を起こし、読者(観客)を飽きさせないようにしましょう。
特に子供向けの作品は「動」を多くしないと退屈させ、年配者向けの作品は「静」を多くしないと疲れます。
例: 「お前ってほんっとおもしれ~顔してるよな、はははははっ!!……!?ちょっ…冗談だろ…。銃を降ろせよ。頼むよ、なあ…」

変化
キャラクターにどんな変化を起こす?
  • 心情
  • 人間関係
  • 外見
  • 地位や名誉、財産など

ストーリーを進めるうちか、(最後に)キャラクターの何かを変化させてドラマチックにしましょう。
例: お金にうるさく貧乏な主人公 ≫ 終盤で大金持ちになるが、恵まれない人にお金を全額寄付する。

伏線
物語内のつながり?
伏線をすぐにつなぐ? or 時間が経過してからつなぐ?
単発(※起点が一度しか登場しない)の伏線? or 平行(※起点が何度も登場)して進む伏線?
  • 同一型: きっかけと結果が同じなる
  • 逆転型: 思っていたこととは逆の展開になる
  • 明示型: 読者に今後何か起きるだろうなと気付かせる
  • 暗示型: 読者には分からないようにして、結果的に「あのシーンにはそういう意味があったのか!」と読者に気付かせる

物語に謎を作ることでその後の展開が気になるようにさせたり、予想外のつながりを起こして読者(観客)を驚かせましょう。
例: 老いぼれた老人を助ける ≫ その後ピンチが訪れるが、先ほど助けた老人は大企業の社長だったことで助けてもらう。

展開法
展開をより面白くする方法です。
  • シーソー化: 良いことを起こす ≫ 悪いことを起こす(※逆もあり)
  • 畳掛け化: 起こったことを強調するためにダメ押し
  • 間接表現化: 起こっていることを別の何かで間接的に表現
  • シンクロ化: 起こったことを似た出来事を別の場所でも起こす
  • 衝撃化: 物語中に思わず「おっ!」と思うような展開を起こす

種明かし手法
(その1)
謎な展開を起こし、その後 謎を解く(意外な or 合理的な)理由を明かします。
例: 車で走行中 急に「おいっ、車を止めろっ!!」と言われる ≫ あわてて急ブレーキを踏む ≫ 車ごと谷底に落ちる寸前

(その2)
普通に展開を起こし、その後 実は先ほどの展開に(意外な or 合理的な)理由があったことを明かす。
例: 敵が主人公に対して剣で斬りかかる ≫ 剣の先には猛毒の虫が刺さっていて、斬りかかっていたのではなく助けていた

評価される要素
作品が評価されるには?
  • 社会問題(社会の問題について考えさせられる)
  • 人生観(生き方について考えさせられる)
  • 道徳観(善悪について考えさせられる)
  • 死生観(人の死や生について考えさせられる)
  • 史実(実際に世の中であった出来事)

上記の要素をストーリーに含めると、評価が高くなりやすい?です。
例: ヒロインのロボットがウイルス感染し、現実的な病気(がん)の悩みをパソコンのウイルスに置き換えたストーリー

描写編


世界観
どんな世界にする?
  • ファッション(時代・職業・階級・性格などを考慮した服装や装飾)
  • 生き物(ペット)
  • 構造物(建物・道具・乗り物)
  • 歴史・文化
  • 言葉・語句

独創的なアイデアを登場させて、世界観を表現しましょう。
例: なるほど谷に住む住人「このブログは読みづらいぶ~。文章力がないぶ~。ってか、記事が長すぎるぶ~」

居場所・景色
登場人物の心理描写を描いたり、物語の雰囲気を出すには?
  • 屋内 or 屋外
  • 晴れ or 曇り・雨・雷

居場所や景色で、シーン(展開)の意味を表現しましょう。
例: 夜の闇に太陽の光が差し込み、そして光が広がり、すべてが浄化されたことを示す

明暗・色
登場人物の心理描写を描いたり、物語の雰囲気を出すには?
  • 濃淡・色合い
  • 種類

光(照明・太陽光)の量や色を調節することで、シーン(展開)の意味を表現しましょう。
例: モノクロで過去のシーンと示す

生理現象・質感・構造・物理
登場人物の心理描写を描いたり、物語の雰囲気を出すには?
  • 色合い
  • 形状
  • 動き

リアリティーを再現して、読者(観客)をひきつけましょう。
例: 震える握りこぶしのアップで、怒りを表現

あるある・あるあるの大げさ
  • セリフ
  • 動き(行動)
  • 物体
  • 景色
  • 構造
  • 法則性

確かにそれってあるあると思わさせる内容(展開) or あるあるを大げさにした内容(展開)を起こし、読者をひきつけましょう。
例: 引っ越す少女に、少年は別れのあいさつをするため急いで駅に向かっていた。途中、自転車をこいでいたら急に足が軽く感じた。チェーンが外れていた

評価される作品を作るには?


斬新さ
映像的な話であれば、今までにない撮影法を作り出すことでインパクトが生まれて注目を浴びやすいです。
ここ最近だと3D映画の『アバター』ですね。一昔前だと『マトリックス』ですかね。
機械を使った技術や、撮影の仕方(※独特なアングルなど)や、いままでにない展開を使うなど、今までにない手法を作り出すことが必要です。
もちろん3次元に限った話ではなくて、漫画のような2次元でもいままでにない画像(画風)を使えばインパクトが作れます。

また、ストーリーにも斬新さが必要です。
漫画『デスノート』なら、「死神のノートに名前を書かれた者は死ぬ」という設定をしています。
こういう今までにない発想を作り出すことが評価される作品には必要になります。
「名前を書かれたら死ぬ」というのは、物を通じて他人に危害を加えるワラ人形に通じます。
それを読者層に合わせて置き換えると?と考えます。
デスノートは少年ジャンプに掲載されるものだから、学生がマネたくなるような設定に置き換えたのだろうと思います。
結果、ワラ人形を学生なら誰でも持っているノートに置き換えることで再現できる(マネすることができる)というふうにしています。
ただしマネるには動機が足りません。
そこで「犯罪者の名前を書く」という設定にし、世の中の事件に理不尽さを感じている人たちの心理を突いて「共感」を作り出しています。

テーマ
大友克洋さんの『AKIRA』では「宇宙の始まり」、押井守さんの『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』では「生物の進化論」など神秘的なテーマに、ジェームスキャメロン『ターミネーター』では「核ミサイル・核戦争」といった感じで、壮大なテーマを取り入れると世界的に興味を持たれます。

共感と疑似体験
作品が共感されるにはいまの世の中の現状を思い出してみることが大切です。
自分の作る作品の読者はいまどこで何をし、何を考え、そしてどんな「願望・欲望・悩み・不満など」を抱えているか?
その心理を突いて登場人物(キャラ)に再現させます。
そうすることでキャラが何かしらのアクションをとったときに、自分のかわりに実現してくれることで疑似体験をします。

ちなみに、漫画『ONE PIECE』が人気なのはそこです。
今の世の中は人間関係がとにかく薄いです。
困っている人がいても面倒だから見て見ぬふりをし、自分が一番大事という価値観を持ちながら日々の生活を送っています。
イジメ問題は周囲の人はイジメがおかしいと思いながらも所詮他人事としています。
そこでONE PIECEの登場人物が無償の友情や自己犠牲など、仲間を思いやる言葉と行動が読者の求めるものと一致しあれだけの人気作になったのでしょう。

仕掛け
魅力的なストーリーやキャラクターを作るのがうまい人ほど「仕掛け」を作るのがうまいです。
どこかとどこかがつながり(※例: 伏線)、こうくるだろうと思っていたら予想外の展開、おぉっ!!っと思うような合理的な構造など、ストーリーの全体的な起承転結に仕掛けをほどこし、さらにキャラクターや世界観を説明するときにも仕掛けを使います。
そうすることで読者を釘付けにすることができます。

ラスト
ハッピーエンドは無難に終わる方法なのでインパクトが弱くなりがちですが、想像する余地を残す終わり方にすると人によって解釈の仕方が異なり印象深くなります。
一方、主人公が死んだのならバッドエンド、主人公が死んだのか分からないのならバッドエンドに近いラストになります。
どちらかといえばハッピーエンドよりバッドエンド、もしくはバッドエンドに近いラストを迎えると読者には強烈な印象が残ります。
ただしストーリー展開によっては、キャラクターに感情移入していた読者から反感を買います。

起承転結編




「起」では登場人物と世界観、テーマを説明します。
ストーリーの最初は「緊迫感のある展開」 or 「動きのある展開」 or 「謎に満ちた展開」を起します。
そうすることで、読者(観客)を物語りにひきつけることができます。
ちなみに、ここで「エロス(やらしい)」な展開を入れると、男性読者(観客)に対して今後も同じようなシーンを期待させるこよによって見続けさせることができます。

次に、どんな世界なのかを説明するために、登場人物の誰かに語らせるか、ナレーションで語ります。
(もし映像作品であれば)周囲にあるもの(風景・外観・内部構造)を映し出します。
この時、登場人物が初めて訪れる場所であれば、(移動しながら)周囲を見渡したり、誰かに案内(説明)されるシーンを入れることで、結果的に読者への説明になります。
また、何かしら仕組み(※例えば、ゲーム性のある設定なら、そのルール)を説明します。

キャラクターは、性格(人間性)や目的などを台詞や行動で示させます。(※誰からか指示されてもいいです)
目的は、短いストーリーであれば、主人公やライバル(敵)ぐらいで、主人公の目的に関わらないキャラに語らせる必要はありません。
ちなみに、ライバル(敵)の目的を謎めかしたり、序盤の目的から中盤以降で「真の目的」に気づくという展開もできます。
人間関係(※キャラクター間の関係)も示しておきましょう。

対照的なキャラクターを登場させながら、複数のキャラクターを同時に説明することもできます。
例えば、何人かで食事をしているシーンなら、ガツガツ食べる人物と落ち着いて食べる人物を描くことで、食べ方の違いから性格を説明することができます。
特に短いストーリーであれば、個々の人物の説明をしていられないので、まとめて説明するというわけです。

ちなみに、「起」で伏線を張り、「転」で回収します。
なにかしらの展開や道具などをさりげなく「起」で出しておき、「転」でそれが原因でピンチが訪れるか、またはピンチを脱出するのに使います。


起をさらに進展させます。
キャラクターや世界観、テーマをさらに説明付けます。
ただし説明臭くなるので、しっかりと「起」の部分で読者を引き込んでおかないとここで興味をなくされてしまいます。


話に意外な展開を迎えさせます。
「起」や「承」で、なにかしらの仕組み(思い込み)があれば、それとは間逆の価値を出すことや、まったく同じ価値のものを登場させることで読者に驚きを与えます。
例えば、主人公が特殊な能力が使えるのであれば、同じ能力が使える者を登場させます。(同じ価値)
また、敵キャラクターが急に仲間になりたいと言い出す(違う価値)など、対照的な価値はなにかを考えてそれをひっくり返すのが、この転の展開です。


話をまとめます。
ラストは起承転結の中では展開は短いです。


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以下は、昔話『桃太郎』のストーリーをドラマチックにアレンジしました。
-桃太郎鬼のボス
鬼退治を決意村を襲い財宝を奪う
好きな幼馴染と別れ、仲間を集める桃太郎の存在に気付く
桃太郎は鬼のボスと人間の女性との間にできた子供だった事が発覚。それぞれの想いが交錯しつつも決戦へ。
帰路につく死を迎える

「桃太郎」を切ないストーリーに仕上げるとしたら、以下を途中でネタバレしない程度にフラッシュバック的に「起」や「承」に入れるか、エピソード0として作ります。
その昔、鬼のボス(※当時はまだ下っ端)とその仲間が人間の住む村を荒らしていた。 ≫ 鬼のボスが誤って崖から落ちて負傷してしまうが、人間の女に助けられる。 ≫ 二人はいつしか恋に落ち、やがて子供を授かる。 ≫ その事が村人に知れ、女は追われる身となる。 ≫ 女は赤ん坊だけでも助けようと思い、桃の中に入れて川に流す。直後、殺される。 ≫ 何も知らずに来た鬼のボスは、無残な姿となった女を見て涙する。鬼のボスは人間への復讐を誓う。
こうすれば桃太郎が桃から生まれた理由や鬼の血をひいていることで人並みはずれた力を持っていることに合理性が出せます。
しかも実は鬼のボスが桃太郎の父親だったことや、もともとは人間を好きだったという衝撃的な展開になります。
ちなみに、これを現代話に置き換えることもできますね。

動画だったらこんな感じですかね。

村上春樹さんだったらこんな感じですかね。

お役立ちサイト



最後に


夜の9時から映画が放送されている日があります。
今回ご覧いただいた記事を映画の展開を当てはめてみてください。
特にハリウッド映画はストーリーがパターン化されていることに気付くと思います。

時計を横に置きながら映画を観ると、何時何分頃にこういう展開が起こるといったパターンがあります。
9時直後の映画の始まりは「動きのあるシーン」で、次にキャラクターの職業・役割・目的、世界観、テーマを説明する描写があって、9時半前後に派手なシーンがあります。
その後、具体的なストーリーの説明があって、10時前後には派手なシーン、その後は一転して落ち着いたシーン…といった展開になっているはずです。

ハリウッド映画は、最初の一時間ぐらいが説明的な展開で、50分ぐらいを過ぎたあたりから本格的に面白くなってきます。
例えば、ホラー映画は最初の一時間は「出るぞ出るぞ、ちょこっとしか出さないもんね~」といった感じでもったいつけています(笑)。
そして一時間ぐらい経つとようやくモンスターの露出が増えてきます。
映画を観ながら、ストーリーやキャラクターのパターンを分析して、展開のリズムを頭に刷り込みながら作成法を勉強してみましょう。

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