「演出」と「やらせ」のあやふやな境界線

テレビ番組における
「演出」と「やらせ」の境界線について。
基準が不明確のため視聴者の考え方によって
どちらに受け取られるか分からない上、
スタッフさん自身でさえ
気付かずに一線を越えてしまって
「やらせ」になってしまうこともあると思うので
ちょっと難しそうですが
考えてみることにします。

タレントさんが番組に出演する際には
私服で出たりはしない。
(時々います)
基本的に衣装さんなどによって
きれいに“おめかし”をしてもらっている。
私服だとデザインが良くなかったり
共演者の服とのバランスが悪かったりするため
もちろんメイクなどもそうですが
プロのスタイリストさんが
タレントの「“見た目”に手を加えている」

生放送でないかぎり
お正月の番組は12月に収録している。
着物を着て
「あけましておめでとうございます」と
言っていますが……12月なのに。
また、これと同じで誕生日ではない日に
「お誕生日おめでとう!」と言って収録し、
誕生日の日にあわせて放送するなど
「まったく別の日に収録したものを
あたかも当日のようにしている」

観客にいたっては
収録前に「前説」などで
事前に拍手の練習などをしていることが多い。
ちなみに、ある番組で
観客に混ざって盛り上げるために
大きな声を出して「笑う仕事」をする
おばちゃんを取り上げていた番組もあったくらい、
「観客が仕込まれている」こともある。

などなど、例を挙げたらキリがありませんが
以上のようなことは
「演出」なのか「やらせ」なのかというと
一応ながら「演出」の範囲として
当たり前の手法としてテレビ界では使われている。
なので、お正月番組を放送するときに
「この番組は12月に収録したものです」と
テロップは出さないし、
視聴者もなんとなく気付いていても
特に問題視はしていない。

では、何が「やらせ」なのか?
一応簡単に分ければ
報道やニュースやドキュメンタリー番組のような
「事実の情報」を放送しなければならないカテゴリーで
「演出によって『事実を作り出して』放送している」ことが
問題になるようですが、
例えば、「素人さんに仕込む」のは
報道などでは問題になりますが
バラエティー番組ではアドリブでしていると見せかけて
「アドリブ風コント」といった感じに
本当は台本があるといった企画が行われても、
視聴者はウソっぽく見えるけど面白いので
問題視せずに成立している。
なので、現状ではおおまかに
「番組(企画)のカテゴリー」よって
線引きがされているようです。
よって、
報道やニュースやドキュメンタリー番組などは
「事実」を放送していて
バラエティー番組は
「作り物」を放送している
という社会的感覚の図式になっている。
しかし、
そこには落とし穴があって
「事実」に見えるけれども
あくまで「作り物」を放送していると
「スタッフさんの頭の中では区別できていて」も
それを見た視聴者には意図が伝わらず
ダマされている感覚になり、
問題・批判対象になることがある。

話を少し戻しますが
12月に撮影したお正月番組に
「この番組は12月に収録したものです」と
テロップを出さなくても視聴者は気にしないので
スタッフさん側も
だったらどこまでの企画において
事前に説明する必要
(テロップを入れなければならない)があるのかが
分かりづらいため、
放送した企画が「視聴者の判断で『やらせ』」
として指摘され
結果的に何をすれば「やらせ」にあたるのかを
気付くことになっているのでしょう。

※この記事は、演出における
あやふやな基準に注目した内容ですので、
「意図的に悪意」があって
「やらせ」を行った企画に関しては
言及していません。


≫【補足】

【リアクション】
ある番組でボックスの中にたくさんの
芸人さんたちが入れられた状態で
上から花火が降り注ぐという罰ゲームで、
中にいた芸人さんたち全員が
「熱いっ熱いっ」と言っている最中に
画面の下に「この花火は熱くないものを使用してます」と
テロップが出ていた…。
本物の花火を使用すると
苦情が出るだろうからなのは分かりますが…。

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